京都フランス歌曲協会 夏のコンサート

L’offrande lyrique  歌の捧げもの

〜デユパルクとクラース〜

日時:2019年7月6日(土)18:00開演 (17:30開場)

会場:京都文化博物館 別館ホール

入場料:一般3,000円、前売り2,700円、学生・クラブフランス会員2,500円 インターネット割安チケットあり(一般2,700円、学生・クラブフランス会員2,000円)

19.7.6

アンリ・デュパルク (1848-1933) といえばフランス歌曲の大御所。フランス歌曲の愛好者でデュパルクの名を知らぬ人はありませんが、自己に厳しい完全主義者だったこと、強迫神経症を病んだことから、その作品の数はごく限られています。そのデュパルクの唯一の弟子がジャン・クラース (1879-1932) 。クラースは海軍軍人を本職としながら、デュパルクに学びつつ作曲を続けました。晩年のデュパルクは病のため自宅にこもりがちで、楽壇からは身を退いていましたが、クラースを「魂の息子」と呼んで惜しみなく助言を与えました。一方、クラースは、軍務に精励するかたわら、駆逐艦や戦艦の船室で作曲の筆を執り、歌劇や管弦楽曲を含む充実した作品群を残しました。両者の間に四半世紀にわたって交わされた書簡は、クラースはもちろん、デュパルクを理解するうえでも貴重な資料となっています。そこで今回のコンサートでは、この二人の作品を併せて取り上げます。ボードレールの詩で歌曲《旅への誘い》を書き、海の彼方に《前世》を幻視したデュパルク、自ら船乗りとなって海に乗り出し、オマル・ハイヤームやタゴールの詩に曲をつけたクラース。音楽への愛によって結ばれながらも対照的な道を歩んだ、この「魂の父子」の作品をお聴きください。

 

美山 節子

美山 節子 の紹介

京都市立音楽短期大学(現、京都市立芸術大学音楽学部)卒業。同専攻科修了。私学福祉給費生としてパリに留学。リサイタルや演奏会において主にフランス歌曲を中心に演奏活動を行う。また宗教曲のソリストとしても活躍。2005年よりトウール国際フランス歌曲センター「アカデミー・フランシス・プーランク」のマスタークラスに度々参加しフランス歌曲の研鑽を積む。CDブック『歌うボードレール』(同朋舎)、訳書『フランス歌曲の珠玉』(春秋社)、『初めての発声法』(音楽の友社)、他に『歌い手のためのフランス歌曲発音法』等刊行。元大阪芸術大学演奏学科及び同大学院教授(声楽)。日本フォーレ協会、日本演奏家連盟各会員。当協会代表として企画運営にあたる。
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