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京都フランス歌曲協会 今年最後のコンサート

〜シェヘラザードとドン・キホーテ〜

日時:2018年12月15日(土)18:00開演

会場:京都文化博物館 別館ホール

入場料:一般3,000円、前売り2,700円、学生・クラブフランス会員2,500円      インターネット格安チケット(一般2,700円、学生・クラブフランス会員2,000円)

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当協会の今年最後のコンサートはシェヘラザードとドン・キホーテ、この興味深い二つの物語を音楽で表現します

街の生娘と一夜を過ごしては翌朝にその首をはねるというペルシャ王の行為を止めさせるため、シェヘラザードはこの残虐な王の妻となり、命がけで興味深いお話を毎夜王に語ります。毎晩毎晩お話は面白く、続きを聞きたい王はついにシェーラザードを生かし続けるという物語です。日本でも「千夜一夜物語」や「アラビアンナイト」としてよく知られています。しかしこのコンサートで演奏される歌曲は彼女が語る物語自体ではありません。トリスタン・クリングゾールの詩集「シェヘラザード」からラヴェルやケクランによって抜粋され、作曲された歌曲の数々です。ラヴェルの3つの歌曲はひどい王様に嫁いで自由がままならない彼女の状況や心境が切々と歌われます。方やケクランの歌曲<献辞>での「私」はトリスタン・クリングドール自身で、呼びかけられているのも男性です。他の3曲も語り手は女性ではありません(「旅」は男性か女性か分かりません)。このコンサートでは<雪>(男性の立場で)と<旅>はソプラノが歌いますが、<献辞>と<笛の歌>はテノールが歌います。ラヴェルのシェヘラザードはよく歌われますが、ケクランのものは<旅>除いてほとんど耳にすることがありません。おそらく当協会が日本初演を試みることとなるでしょう。

ドン・キホーテはバレーや演劇、ミュージカルでも演じられていて皆さんもよくご存知のことでしょう。彼は騎士道の本を読みあさるあまり、遂に己自身が騎士になりきり正義のために戦う決心をし、お供にサンチョパンサを連れて騎士道を貫く旅に出ます。妄想の世界の中で、次々と仮想の敵に突進しては敗れ、ボロボロになって帰郷し、力尽き、果てるという悲喜劇。

コンサートではラヴェルとイベールのドン・キホーテをお楽しみいただきます。

ラヴェルの3曲からなる歌曲集「ドルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ」はラヴェル最後の傑作です。この歌曲では食堂の給仕をする若い娘を古城に囲われた姫と思い込んだドン・キホーテが、騎士道精神の徳目である貴婦人への献身を歌いあげます。

ドン・キホーテは1933年にかの有名な名バリトン歌手シャリアピンがドン・キホーテ役で主演し映画化されました。この映画の音楽を担ったのがイベールです。シャリアピンはこの映画の中で4つの歌曲を歌っています。またイベールにはこれとは別に「遍歴の騎士」というドン・キホーテを描いたバレー曲があります。コンサートではこの映画のストーリーに沿って、歌曲とバレーの曲も取り入れて一つの物語にしたものをお贈りします。スクリーンに字幕や映像を映しストーリーを進めます。

このコンサートでは独唱、ピアノ独奏、連弾や混声合唱も動員し興味深い催しとなるよう出演者一同一丸となって取り組んでおります。年末の慌ただしい頃ではありますが、しばしの間シェへラザードとドン・キホーテの夢と理想の世界に浸っていただければ幸いです。

インターネットチケット販売は終了しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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